NGCパートナーズ 代表 石井優のブログ
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2021年12月11日土曜日

事業計画の作り方20 後継者の方向け(8) 現状分析の総仕上げとしてのSWOT分析3 内部環境分析(1)

前回の外部環境分析に引き続き、今回から内部環境分析について解説していきます。

内部環境もいろいろな切り口で分析できるのですが、当シリーズでは以下の3つの切り口について解説します。
  1. 経営面・業務面・人事面に分けた分析
  2. 代表的フレームワーク
  3. M&Aのデューデリジェンスの手法を活用した分析
技術や知的財産権の分析等が抜け落ちていますが、これについては恥ずかしながら私も勉強中のため、当シリーズでは割愛させていただきます。それらの分析については経済産業省の「知的資産経営ポータル」などが参考になります。知的資産というのは同Webサイトでは以下のように定義されており、いわゆる知的財産権によりも広い概念です。
「知的資産」とは、人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等の目に見えない資産のことで、企業の競争力の源泉となるものです。これは、特許やノウハウなどの「知的財産」だけではなく、組織や人材、ネットワークなどの企業の強みとなる資産を総称する幅広い考え方であることに注意が必要です。さらに、このような企業に固有の知的資産を認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて収益につなげる経営を「知的資産経営」と呼びます。
(引用元:経済産業省「知的資産経営ポータル」)
また、今回以降の記事の内容は以前の記事「事業計画の作り方1 枠組み、全体像、基本的な考え方」などと重複する箇所もありますがご容赦ください。以前の説明よりも詳しい内容や、違った視点での説明を心がけます。

(1)経営面・業務面・人事面に分けた分析

 フレームワークとして確立されたものではなく、分析に「ダブり」が出てしまうのですが、比較的「漏れなく」分析できる方法としておススメしています。特に経営面については重要です。内部環境分析において経営者や経営チーム自身の分析や、体制についての分析が抜け落ちてしまうことが多々あるからです。次回(事業計画の作り方21)で解説予定です。

(2)代表的フレームワークを活用した分析

 経営資源の優位性を分析する「VRIO分析」、自社のどの活動で価値を生み出しているかを分析する「バリューチェーン分析」、複数の事業を行っている場合に知っておくべき「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)」、「ビジネススクリーン」について事業計画の作り方22・23で解説予定です。

(3)M&Aのデューデリジェンスの手法を活用した分析

 M&Aのデューデリジェンスは「M&Aにおけるリスクを洗い出す」ためのものと勘違いされることが多いのですが、目的はそれだけではありません。「M&A後にどう経営していくか、どうシナジーなどM&Aの目的を実現していくか」ということの計画策定の基礎とすることも同じくらい重要な目的です。そのため、自社の現状分析に応用可能です。伝統的なデューデリジェンスである「事業(ビジネス)」、「財務」、「税務」、「法務」、「人事」、「労務」、「IT・システム」、「不動産」、「環境」に加え、近年重要度が高まっている事項について事業計画の作り方24で解説予定です。
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