「VCからの資金調達のメリット・デメリット」のような記事がWeb上には多くありますので、是非事前にそういった記事にも目を通しておいてください。
さて、VCとの間でいろいろやりとり(資料提出、ヒアリングや投資審査)を行って、そのVCとの間では資金調達についてほぼほぼ合意できたという段階にたどりついたにも関わらず、経営者にとっては身近な存在の反対によってVCからの資金調達を行えない、もしくは断念するという場合があります。
特に、
- 東京以外の地域のスタートアップ
- VCに限らず外部株主を初めて受け入れるスタートアップ
ではその「経営者にとっては身近な存在」とは誰のことでしょうか?
- 金融機関の支店長や担当者
- 顧問税理士
- 他の既存株主
- その他
私がVCで東京以外の地域のスタートアップへ投資検討をしている際、投資候補先企業の経営者が顧問税理士の反対にあってVCからの資金調達を中止する、という事例をチラホラと見かけましたし、そういった話を聞くことも少なからずありました。
顧問税理士というのは、ほとんどの未上場企業の経営者にとっては最も身近な専門家でもありますし、何かあったら顧問税理士に相談する、顧問税理士の意見は尊重するという経営者も多いのではないでしょうか。
税理士側も、税務顧問だけにとどまらず、経営コンサルティング機能を強化されている事務所が多くあります。そういった税理士であれば良いのですが、昔ながらの税務顧問業務しか行っていない、顧問先が外部から資金調達をしたような経験がない、といった税理士の場合、要注意です。
そういった税理士が
- よく分からないからといって慎重論を唱えたり反対したりする
- VCをハゲタカファンドと同類と誤解している
- 自分たちの領分を侵されたくないので反対する
もちろん、VC側の言い分だけを鵜呑みにするのもよくありませんが、税理士の意見についても鵜呑みにするのはよくありません。
自社の顧問税理士がどんな専門分野や経験を持っているかを把握した上で、事前に相談するなどの対応が必要です。
スタートアップにとって顧問税理士はとても重要な存在です。VCが投資検討をする際、
- 審査資料の用意がスムーズなスタートアップ
- 経営者が自社の数字を把握できているスタートアップ